地上波がアナログ放送からデジタル放送になってから
「電波障害は少なくなった」と言われていますが、まったく無くなったわけではありません。
テレビが映らないと災害や事件が発生したときなどに、詳しい情報が瞬時に得られません。

電波障害ってなんだろう?

電波障害とは、電磁波や違法な電波、さらに高層ビルなどが原因で電波の受信に障害が発生したり、電波により電子機器が誤動作が発生することです。
わかりやすいのは皆様が普段見ているテレビの電波障害です。
例えばテレビにブロックノイズが発生したり、受信不能になってしまうのは故障ではなく電波障害の可能性があります。
その他、ラジオや電話に雑音が入ったり、関係ない無線の音声が聞こえてきたりすること等が挙げられます。
さらに、家電が誤作動したり無線LANの繋がりが悪くなったりするのも電波障害が原因の場合があります。

どうして電波障害が起こるの?

ひとくちに電波障害といっても様々な要因がありますが、
ここではマンション・ビル等の中高層建築物によって発生する遮へい障害についてご説明します。

電波が受信者(受信宅)へ発信される方向(アンテナの向く方向)にマンションやビル、工場等の大きな建造物ができると、建造物の陰になる場所ではテレビ電波が弱くなり、端子電圧が低下しテレビ画面にブロックノイズやフリーズが発生します。
さらに症状が進行すると、最終的には全く映らなくなる可能性もあります。

電波障害が原因で起こる症状

障害が発生すると、例えばテレビの画面の受信画像に徐々に変化が現れます。

初期段階では画面に「軽度なブロックノイズ」が起こる程度ですが、さらに受信レベルが下がると一時的に「フリーズ現象」や「重度なブロックノイズ」となり、最終的に完全に画像の受信は出来なくなり画面が「ブラックアウト」となり真っ暗な状態となります。

電波障害の事前調査

ビルやマンション・アパートを建設する際、事前に周辺に対しての影響を調査することで、電波障害が発生した場合、スムーズに対応が出来ます。
また、対策工事に掛かってくる費用の概算を提示することが出来るため、事前に建設予算として組み入れることが可能です。

机上検討

建築物の設計図を参考に、予測調査ツール(ビルエキスパート)によるコンピュータ分析で電波障害予測地域を計算します。

予備測定

その後、調査用の機材を積載した電波測定車で、電波の強さ(端子電圧・電界強度)や画像評価を測定します。
結果を『建造物によるテレビ受信障害調査報告書』としてまとめて、建築確認申請の際に必要となる書類の一つとして提出をいたします。

現地調査

予測された障害の範囲を中心とし、建築物の建設前の受信状況を調べます。
現地の受信データ、周辺の受信環境を調査して予測図と照合しながら必要であれば補正作業をします。

必要に応じて、建設中、建設後に調査を実施し、障害の有無を把握しスムーズな対策対応を致します。

 

 

障害対策工事

テレビ電波障害対策工事はアナログ放送からデジタル放送へ変わり、対策工事方法はCATV加入またはアンテナ対策が主流になっていますが、費用対効果に応じて共聴施設設置等の方法も検討致します。
即時対応として、アンテナの高さや位置を変更したり高性能アンテナに交換、又は前置増幅器を取付けたりする事で解消される場合があります。
また、障害によって迷惑を掛けている近隣住民の方々に対しての迅速な対応が極めて重要となります。
近隣住民の方々との間に適切なコミュニケーションを取ることによってトラブルを未然に防止します。

 

その他電波全般の調査・工事

各携帯キャリアの基地局調査や700MHz帯域の対策、タクシー混信対策、中波(AM)、短波、FM、4K8Kの漏洩調査や導入提案、工事まで電波に付随する業務を請け負っております。

その他、地形による難視改善調査、無線や雑音による混信調査、送信局更新時の調査等、電波の受信環境を維持、改善するための調査を主にしております。

集合住宅の保守もしておりますので、アパートやマンション、戸建住宅も含め緊急的な対応についてもお気軽にご相談ください。